愛好家たちの声
#03
藤原 裕
ベルベルジンディレクター
ベルベルジンディレクター ヴィンテージデニムの世界の第一人者で、セレブのファンも多い。腕時計好きでもあり、ロレックス エクスプローラーⅡの愛好家。
ヴィンテージデニムの草分け・ベルベルジンでディレクターを務める藤原裕さんは、古着の世界では知らぬもののいない人物。ヴィンテージロレックスの愛好家でもあり、3本のエクスプローラーⅡを所有する彼に、デニムの世界とクロスする相棒たちとの付き合い方を尋ねました。
一生大事にしたいと思っているものなので、要所要所のメンテナンスはプロにまかせるけれど、見える範囲のケアは自分でできると良いですよね。
男のアイテムって、例えば靴にしても磨くところまでを趣味の一貫としてる人がいますよね。実は、僕は靴も好きでオールデンなんかを持ってるんですが、先日靴好きのお客様から“あれ、藤原さん汚れてますね”と指摘されてしまい(笑)。その方に磨いていただいてすごく良い状態に戻ったんですが、靴はケアグッズも揃っているし最近だとYouTubeで勉強もできるしで、そういう楽しみ方をされてる人が多い印象です。プロにまかせるのも良いんですが、その手前でケアをして、それも楽しみのひとつになっているという。
時計に関しては、僕はほぼプロまかせという感じですね。夏場によく使った後なんかは、泡石鹸でブレスレットや裏蓋を洗ったりはしますが(※注:藤原さんのヴィンテージロレックスは、プロによるケアで防水性が担保されている状態)。でも、それでも水気をティッシュで拭き取って黒ずみを見たりすると、汚れてたんだなーとしみじみ思い、ケアのやりがいは感じますね。
これは軽くやっただけでかなり汚れが落ちているのが実感できますね!吹き上げた方(黒ダイヤル)と白ダイヤルの方を比べると、金属の光り方が違うのが分かります。これはハマりそう…。僕はこういうの楽しくてしょうがないタイプで、やる気になったらブレスレットも外してラグの間まで拭き上げたくなると思います。まず泡石鹸で洗って、拭いてから、さらにこのクリーナーで艶出しをするようなイメージで。手入れの時間ってやっぱりいいんですよ。愛用しているゴローズのネックレスなんかは、組み直しを2時間とか平気でやってますから(笑)。
そう、靴でも履きジワは残すとか爪先だけをポリッシュするとかありますよね。他にも僕がよく身につけるシルバーアクセの場合は、ピカピカにすると安っぽく見えちゃうんですよ。一部の黒ずみは自分がつけた経年変化なので、例えばフェザーの羽の間とかリングの内側とか、こういうところの黒ずみと洗った部分とのコントラストがあってこそカッコいいんです。これは表現したいと思っていることで、時計も似たところがあると思います。ものが変化してきた良さっていうのは、残していきたいんです。