愛好家たちの声
#01
柴田 充
ライター
1954年、東京都生まれ。
腕時計、ファッション、クルマなどに造詣が深い。男性ファッション誌などで多くの記事を執筆。
腕時計のみならず、クルマやファッション、ランニングやマリンスポーツまで、趣味の世界に幅広く精通し数多くのメンズ雑誌で執筆する柴田 充さん。ヨーロッパでの取材など、海外への渡航も頻繁なため、日本では手に入りにくいヴィンテージウォッチをいきつけのショップで購入することも多いそう。今回は、そんな趣味人の柴田さんにピュリファイタイムを体験いただきました。
僕は職業柄、毎日時計を着けかえるもので、1本1本の時計にはそこまでケアの時間はかけていませんでした。ただ、ダイバーズウォッチを海で使った後は、水洗いをして回転ベゼルに詰まった海水の塩分なんかを落としたり、ランニング用の時計の汗を拭ったりはしていました。昔のランニングウォッチは、汗をそのままにしておくと塩が吹いて、裏蓋の被膜が剥がれてきたりするようなものもあったので(笑)。
それ以外で手入れが必要な時計の筆頭は、ブレスレットウォッチですかね。最近ではこのジャンルの時計も多く発表されていて、高温多湿な日本では元々高い人気です。日常的にスーツを着る方の話では、長く愛用している時計のブレスレットからシャツの袖に黒ズミがうつったなんてトラブルも聞きます。日本の気候では汗もかく時期も長いし、毎日同じ時計を着けるような方だと簡単なセルフケアは有効かもしれないですね。僕はどちらかというとレザーストラップは手入れをする方ですが。革が割れたり色褪せたりするので、それを防ぐ意味で。
そんな考え方もあるんですねえ。僕としては、あまり売るためにケアをしようということは思ったことがなくて、日常的に自分が使うための必要な手入れをするくらい。まあ、仮にヴィンテージウォッチで同じような個体が出てきたとしたら、キレイな方を選ぶとは思いますが(笑)。そうやって手にした時計は、ヴィンテージであっても僕は日常使いします。防水性が心配なので、雨の日やすごく暑い日には着けず湿気には気を使いますが、今は修理できるお店も増えて長く使える環境が整ってますので。
非常にポジティブな印象です。最近、コロナでマスクをしますよね。メガネが曇るため毎日曇り止めをして拭き上げるようになったのですが、それがクセになると手入れをしていないことがむしろ気になってくるし、キレイになればさらに愛着も湧いてきます。ピュリファイタイムを使ってみて、しばらく置いていたこのタグ・ホイヤーもなんだか随分キレイになった気がします。特に、細かいコマをもつブレスレットの汚れにはとてもききそうです。クロノグラフのプッシュボタンとか、より精密な構造の時計には拭く際に少し注意が必要と思いますが、自慢の相棒とつきあっていくにもとても良い時間を過ごせそうです。クルマも洗車したり、オイル交換したりすれば自分のテンションが違うもの。腕時計でも、そんなセルフケアの感覚が広まるといいですね。